先端のトンネリング例 – TEVA製薬 (ハンガリー)
ハンガリーの製薬会社TEVA 製薬では、OPC DataHubのトンネリング機能とアグリゲーション機能を組み合わせ、会社のファイアウォールを通して、OPCでネットワーク全体を統括
ハンガリー、デブレテェンに位置するTEVA API 工場のエンジニアリングマネージャー、ラスズロ・シモン氏は、一見簡単そうであるプロジェクトを担当していました。それは、複数のOPC ステーションを介し、新しいコントロールアプリケーションを既存の SCADA ネットワークに接続することを必要とするものでした。この工場ではすでに、大型の YOKOGAWA DCS と GE PLC コントロールシステムが稼働しており、これらが散在している複数 SCADA ワークステーションに接続していました。ところが、シモン氏は本プロジェクトにおいて以下のような興味深いチャレンジに直面することになったのです。
- OPC サーバと SCADA システムは異なるコンピュータにあり、会社のファイアウォールによって分離されていていました。これにより、OPC をネットワーク上で接続することが非常に困難となりました。DCOM とWindows セキュリティー許可の設定の複雑さがその理由でした。
- ひとつひとつのSCADA システムが、新規OPC サーバステーションの全てのデータにアクセスすることが必要でした。これは、シモン氏が全てのOPC ステーションのデータを、それぞれの SCADAコンピュータの単一の共有データセットへ集合させる方法が必要であることを意味していました。
ウェブで検索した後、シモン氏はOPC DataHubをダウンロードし、インストールしました。同氏はただちにOPC DataHubを、自身のOPC サーバへ接続し、新しいコントロールシステムからライブのプロセスデータを読んでいると理解しました。同氏はまた、OPC サーバステーションとSCADA ワークステーション間のOPC トンネリングリンクを簡単に設定することができました。これは、単に、SCADA コンピュータに他のOPC DataHubをインストールし、OPC サーバステーションに接続するよう設定するだけで可能となったのです。
システムがアップされ稼働した後に、シモン氏からは以下の言葉をいただいています。「当社のファイアウォールのため、ネットワーク上の通信を削減し、簡略化したいと思っていましたが、OPC DataHubはそれを非常に簡単にしてくれました」。現在、OPC DataHubを用いてネットワーク全体でリアルタイムで約7000ポイントが転送されていますが、これについては、「将来、既存のまたは新しいOPC サーバが、OPC DataHubに追加統合されます」と話していただきました。
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