ABB Energy Automation - Italy
OPCトンネリング機能で発電所側と企業側を安全性高く連携
イタリアABBエネルギー・オートメーションでは、近日新しいプロジェクトとして、発電所からのデータを直接企業側に、通信する制御ソリューションをOPC DataHubを導入することでリアルタイムデータ通信を実現させた。プロジェクトの課題は、データ通信の安全性保証とシステム障害(ブレイクイン)のリスクを最小限にすることでした。OPC DataHubのトンネリング機能によるソリューションで、現場側と企業側を安全性・信頼性の高いネットワークで繋げることが実現した。
ABBエネルギー・オートメーションでは、発電所の装置が最適な速さと効率維持しながら稼動できるソフトウェアとコントロールシステム実装を目指していた。このプロジェクトの結果、イタリア数社の発電会社が、企業側のオフィスから直接に現場の情況を監視するシステムに利点があることに着目した。 ABB社のプロジェクトエンジニアである Michele Mannuci氏は、信頼性と安全性の最も高い接続手段の探求を開始した。
「我々のお客様は、Webでの情報交換のセキュリティーの安全性に非常に敏感であった。我々は自社OPCサーバを装置に設定していたが、ネットワークではDCOMを使用するため、大変リスクが高く、ファイアーフォールに幾つかのポートを開くことを要求される手段だったので、私達はDCOMを回避する方法を見つける必要性があった。」と.Michele Mannuchi氏は語った。
Web検索結果、Mannuci氏はOPC DataHubをテストケースとして採用することにした。第一段階の試みとしてOPC DataHubを現場のDigiVis Freelance 2000 OPCサーバと接続させた。それから現場のファイアオールに単一ポートを開き、トンネリング機能によりOPCクライアントと連携させた。また同時進行として、企業側のネットワークに、もう一つのOPC DataHubを導入し、両方のOPC DataHubをミラーリング技術を適用することで、現場側と企業側を統一できるシステムを実現させた。
製造システム構築(上図)に、現場側のSecure LAN上にABB社自社OPCサーバを導入し、OPC DataHubと接続させた。また、企業側に設定されたOPC DataHubからのデータはファイアーフォールの単一ポートでSSLパスワード式(SSL-encrypted)TCPによって、現場側のOPC DataHubへ伝送され、両方向のデータフローを可能にしました。双方のOPC DataHubがミラーデータを保存することで、企業側のLANは現場側LANのデータ変更を即座に受信できるようになった。
Mannucci氏曰く。「TCPによるOPCトンネリング解決策は、DCOMのブレークインから安全性を確保し、単一ポートのみで通信できる最適な解決策であった。我々は、次のステップとして上位システムにも同じシステム構築をする事を企画している。」
Mannucci氏は、この第一テストから実際の発電所稼動システムに採用するのに数日のみで実施した。また第ニプラントも同時進行で稼動している。両システムはインストレーションから24/7(24時間・7日)セキュリティーの障害もなく稼動を継続している。
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